本記事では、なで肩に関する本について紹介します。
前提として、なで肩の本は意外と、ない!
なで肩の本ってないだろうか?
と思って探していると意外とない。
唯一見つかったのがこちらの一冊『なで肩の狐』です。
その後再調査して、『なで肩と冷え性』という文化人類学的な本も見つけました。
この辺を解説します。
なで肩に関するオススメ小説1選!ハードボイルド「なで肩の狐」
というわけでまずは「なで肩の狐」からです。
この小説は、作家花村萬月さんによる小説で、元力士と元ヤクザというコンビが、組の資金を横流ししたというアタッシュケースを受け取ってしまいトラブルに巻き込まれていくというストーリー。
かなり評判のいい作品みたいで、Amazonの評価とかを見ると★4.5くらいはあります。
今日はそんな期待大な『なで肩の狐』という小説を紹介していきます。
あらすじ
主人公の木常は元ヤクザでひょんなことから破門にされ、今は足を荒って幼馴染のバーでバーテンをしているという経歴の持ち主。
かつては木常という名前をもじって、「なで肩の狐」として恐れられていたヒットマンだったが今はおとなしく暮らしています。
そこへ、かつての組仲間である徳光が現れ、アタッシュケースを預かって欲しいと持ちかけられ、トラブルに巻き込まれていく、というストーリーです。
かなりえぐい暴力描写と、ハードボイルドでカッコいい生き方が魅力で、ヤクザものに定評のある花村作品の中でも特にファンの多い作品となっています。
映画化もされているが若干ストーリーが違う
この『なで肩の狐』という小説は実は1999年に映画化もされておりますが、小説版と映画版で若干ストーリーが違います。
小説版だと元力士・蒼ノ海とのコンビが光りますが、映画版だと、主に木常は一人で戦います。
また、アタッシュケースを受け取るか受け取らないか、という違いもあったりとか、一種のパラレルワールドと化しているのが特徴です。
木常や幼馴染の玲子、かつての友笹山(狸)などはどちらでも登場します。
映画は小説に比べてよりハードボイルドさを増したような作りになっているので、硬派な世界を感じたい人におすすめ。
なで肩の狐と呼ばれる所以を映像で見ることができます。
続編は『狼の領分―なで肩の狐〈2〉』
実はこのなで肩の狐には続編もあります。
それがこちらの『狼の領分 なで肩の狐2』です。
こちらの作品では、ともに東京を追われた木常と元相撲取りの蒼ノ海が、札幌の旅館で宿泊するところから物語がスタートします。
女将に惚れて厄介ごとに巻き込まれたりというような基本的な流れは前作と同じで、後半になると旅行が多くなる点も同じなので、前作が楽しめた人はこちらも行けるはずです。
なで肩に関する実用書オススメ1選「冷えと肩こり」
続いては「冷えと肩こり」という本、こちらはタイトルの通り、日本人の肩こりと冷え性について歴史的に研究していくというもの。
- 肩こりも冷え性も、実は日本にしかない言葉のようで、英語では該当する言葉がないこと
- 肩こりとなで肩に関連があるとされていること(真偽は不明)
などを学ぶことができます。
後半ではタイトルから脱線し、うつ病とかの話になって、結局何が言いたいのかよくわからない本ではあったのですが、まあ興味ある方は読んでみてください。
終わりに
なで肩の狐はなで肩起因で入った小説ですが、けっこう面白かったです。
エンタメ性も高いし、ヤクザもののハードボイルドさもあるしで、読む手が止まらなくなるタイプの作品でした。
なで肩の人は主人公に感情移入しやすいので、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
ちなみに、この「なで肩の狐」ですが、冒険の森という傑作小説集にもラインナップされています。
他にも傑作を読みたいという人はこちらもオススメ。
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